かるあ学習帳

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【特撮】仮面ライダー電王の研究 #1~16話

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私は東映特撮YouTube Officialで、仮面ライダー電王を毎週タダで観ています。電王は深く考えなくても普通に楽しめる作品ですが、特異点タイムパラドックスなどの設定を理解するのが極めて難しいと思います。
 
そこで私は、作中で言及された設定を整理しながら電王を観ています。とりあえず第16話までのところで4人のイマジンが揃ったので、第16話までに言及された設定をまとめてみました。記事の後半では、第11話・第12話のタイムパラドックスについて解説しています。ネタバレすると未見の方がつまらない思いをしそうな設定は伏せ字にしてありますので、ご安心を。
 

設定まとめ

 
第1話
・良太郎が不良に対して暴走したモモタロスを抑え込んだのは、ハナにとって信じられないことだった。(おそらくこの時点でハナは、良太郎が特異点だと思わなかったのだろう。)
良太郎は、「特異点」と呼ばれる特別な存在である。特異点なら、電王に変身できる。
特異点は、イマジンにとって(モモタロスにとっても他のイマジンにとっても)不都合な存在である。
第2話
イマジンは、未来から2007年にやってきた。イマジンは、憑依した人のイマジネーションを利用して自分の体を作る。
イマジンは憑依した人の願いを叶える代わりに、その人の「過去の時間」を奪う。
デンライナーが走っている砂漠は、「時間の中」である。良太郎とハナには、イマジンから時の運行を守る使命がある。
イマジンは過去を変えて、現在と未来を変えようとしている。
・謎の男は電王が訪れる過去に一足先に到着しており、電王がやってくる時間を確認しているようだ。
第3話
・ハナはデンライナーのオーナーと「契約」して、イマジンを追っている。
・チケットまたはパスがない者は、何人たりとも時を越えてはならない。
第4話
・ちょっとした改変があった程度なら、時の運行に変化は起こらない。
第6話
デンライナーがなくなったら、良太郎たちは一生時間の中をさまようことになる。
特異点に憑依したイマジンは、自由に動けなくなる。
・パスを持たない者は、時間の中を永遠にさまよい続ける。
第7話
デンライナーには、時として乗客が訪れる。
デンライナーのオーナーには、「乗車拒否」という最終カードがある。
第8話
・愛理は、茶店に置いてある望遠鏡の思い出をよく覚えていない。
第9話
デンライナーは、「時間の狭間」であるトンネルを通過することがある。過去に改変が行われると、デンライナーがトンネルを通過することがある。(トンネルは、改変される前の時間の残骸だろうか?)
・いったん時の運行が変わったら、その衝撃はとてつもなく大きい。
・ハナは、本当にイマジンを毛嫌いしている。
デンライナーがトンネルを通過しているときは、イマジンは良太郎やハナと交信できない。
・良太郎は、偶然(?)自力ですごい力を発揮することがあるらしい。
ハナは、どこの時間の人間でもない。
第10話
ハナは、イマジンたちが時の運行を変えたせいで消滅した未来の住人であった。そのため、ハナには本来いるべき時間がない。
・イメージが暴走したとき、イマジンは巨大化する。
ハナは、特異点であった。ハナは特異点なので、どんな時間の干渉もハナの存在に影響しない。(そのため、ハナが本来いるべき時間が消滅しても、ハナは存在し続ける。)
第13話
モモタロスやウラタロス、キンタロスは、他のイマジンの気配を察知できる。
リュウタロスは、良太郎を倒さなければならない。
・希望が原の星が見える丘は、愛理と謎の交際相手の思い出の場所である。
・愛理は、謎の男と同じ懐中時計を持っている。
第14話
・イマジンの頭の中には、イマジンのやらなければならないことが勝手に入ってくる。
リュウタロスが良太郎を倒したら、リュウタロスは時の列車の車掌になれると何者かはリュウタロスに告げた。
リュウタロスは、デンライナーの無期限チケットを誰かにもらった。
リュウタロスは、指パッチンで他人を操ることができる。
 

第11話・第12話におけるタイムパラドックスの解説

 
Q.第12話「走れタロス!」のオチがよくわかりません。結局どういうことなの?
 
A.キンタロスは2006年11月8日の過去に飛び、カスミちゃんを説得しました。そのことによって2007年の歴史が変わり、カスミちゃんとパパが仲直りします。こうして、「カスミちゃんに会いたい」というパパの願いが叶います。アイビーイマジンがパパの前に現れるよりも先にパパの願いが叶ったので、アイビーイマジンはパパと契約する機会を失います。
 
また、カスミちゃんがパパと仲直りしたときに「かすみ草の人」の正体がパパであることを知ったことも重要です。「かすみ草の人」の正体がパパであることを知ったカスミちゃんは、2007年にかすみ草を持って道を歩く良太郎が「かすみ草の人」であると誤解しなくなります。そのため、カスミちゃんと良太郎が接触することもなくなります。
 
2006年11月8日の過去にアイビーイマジンが飛ばず、カスミちゃんと良太郎が接触しなくなったので、キンタロスが2006年11月8日に暴走して過去を改変することもなくなりました。第12話のオチでは「アイビーイマジンとパパの契約」と「カスミちゃんと良太郎の接触」と「キンタロスの過去での暴走」が打ち消され、一応事態が丸く収まっています。
 
ただ、私=甘井カルアが心配するのは、このオチの先に起こるであろう因果関係です。第12話のオチでキンタロスが過去に飛ばなくなったので、2006年11月8日の過去にカスミちゃんとパパが絶交したときに、キンタロスがカスミちゃんとパパを仲裁することもなくなったといえるでしょう。そのため、カスミちゃんとパパは、絶交したまま2007年を迎えるはずです。すると、パパがまた「カスミちゃんに会いたい」と思う可能性が高いです。そして、再びパパはアイビーイマジンと契約することになるのではないでしょうか。
 
私=甘井カルアの解釈では、第11話と第12話では
「2006年11月8日にカスミちゃんとパパが絶交する→パパがカスミちゃんにこっそりかすみ草の花束を送る→パパがアイビーイマジンに『カスミちゃんに会いたい』と願う→カスミちゃんが道を歩く良太郎を『かすみ草の人』だと誤解する→アイビーイマジンと電王の戦いが発生する→キンタロスが2006年11月8日の過去に飛び、カスミちゃんを説得する→2007年にカスミちゃんとパパが仲直りする→パパがアイビーイマジンと契約しなくなり、カスミちゃんと良太郎が接触しなくなる→キンタロスが2006年11月8日の過去に飛ばなくなる→2006年11月8日にカスミちゃんとパパが絶交する→…」
という無限ループが発生している可能性があります。
 
もし良太郎が特異点じゃなかったら、良太郎はこの無限ループから脱出できないでしょう。しかし良太郎は時間の干渉を受けない特異点なので、デンライナーに乗ってこの無限ループの先にある未来に進むことができます。第11話と第12話は、時間の干渉を受けずに事の成り行きを俯瞰できる特異点の特異性が表れたお話だと私は解釈しています。