かるあ学習帳

この学習帳は永遠に未完成です

2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『水の都の護神 ラティアスとラティオス』批評~新機軸の導入について~

今回は、ポケモン映画第5作『水の都の護神 ラティアスとラティオス』(以下『水の都』)を批評します。この作品は2017年に行われた人気投票「推しポケモン映画ナンバーワンはキミにきめた!」で1位に輝いた作品です。ファンの皆さんの間で強く支持されている…

『セレビィ 時を超えた遭遇』批評~タイムパラドックスの憂鬱~

今回は、ポケモン映画第4作『セレビィ 時を超えた遭遇』(以下『遭遇』)を批評します。ポケモン映画第1作『ミュウツーの逆襲』から第3作『結晶塔の帝王』までは首藤剛志さんがメインで脚本を担当していましたが、『遭遇』からは園田英樹さんがメインで脚本…

大江健三郎「奇妙な仕事」解説(後編)

「奇妙な仕事」の主人公「僕」たちは、一五〇匹の犬を殺すアルバイトを引き受けます。この物語を読み始めると仕事の内容の奇妙さに面食らいますが、読んでいるうちに、大江さんが表現したいことを伝えるためにはこのシチュエーションこそ相応しい…と思えてく…

大江健三郎「奇妙な仕事」解説(前編)

大江健三郎は、東京大学在学中に処女作「奇妙な仕事」で東大五月祭賞を受賞しました。文芸評論家・平野謙が「奇妙な仕事」を高く評価し、大江は学生作家として文壇にデビューすることになります。さて、「奇妙な仕事」とは一体どんな小説なのでしょうか。 「…

入不二基義『ウィトゲンシュタイン 「私」は消去できるか』読書記録

今回は、入不二基義先生の『ウィトゲンシュタイン 「私」は消去できるか』の読書記録を書きます。論点が多い本だったので、私にとって特に有用だった前半の箇所を独断で選んで要旨を晒しますw 『ウィトゲンシュタイン 「私」は消去できるか』 入不二基義 NHK…