かるあ学習帳

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思想

『論理哲学論考』の論考~個はその集団を語り得ない~

元号が令和になってから、私たちの常識では考えられないような理不尽な出来事がずいぶん起こるようになったなあと思う。京都アニメーションのスタジオが放火されたり。超大型の台風が日本に上陸したり。新型コロナウイルスで世界中に死者が出たり。 こうした…

入不二基義『ウィトゲンシュタイン 「私」は消去できるか』読書記録

今回は、入不二基義先生の『ウィトゲンシュタイン 「私」は消去できるか』の読書記録を書きます。論点が多い本だったので、私にとって特に有用だった前半の箇所を独断で選んで要旨を晒しますw 『ウィトゲンシュタイン 「私」は消去できるか』 入不二基義 NHK…

強迫性障害を哲学チックに説明します。

いきなり暗い話になりますが、私は今、強迫性障害という心の病気を患っています*1。今回は『論理哲学論考』の続きを読み、ウィトゲンシュタインから知恵を借りて強迫性障害についてできるだけわかりやすく説明しようと思います。『論考』には強迫性障害につ…

『論理哲学論考』の論考~世界はなにでできている?~

さっそく、『論理哲学論考』の冒頭を読んでみましょう。ウィトゲンシュタインは、「世界」とは「事実」の総体だと定義しています。 一、世界は成立していることがらの総体である。 一・一、世界は事実の総体であり、ものの総体ではない。*1 例えば「ウィトゲ…

『論理哲学論考』の論考~なぜ今、『論理哲学論考』なのか?~

明けましておめでとうございます。 新年が始まったことを機に、これからこのブログで『論理哲学論考』の読書記録を綴ろうと思います。テキストは岩波文庫の野矢茂樹訳『論理哲学論考』を、副読本は角川選書の古田徹也著『ウィトゲンシュタイン 論理哲学論考…

マルクス・ガブリエル『なぜ世界は存在しないのか』の要約

最近、ボン大学のマルクス・ガブリエル教授の哲学を勉強しています。今回は、ガブリエルの主著『なぜ世界は存在しないのか』の要約を掲載します。ついでに、『なぜ世界は存在しないのか』を読み解くのに役立ちそうな情報も書き添えておきます。 『なぜ世界は…

マルクス・ガブリエル『なぜ世界は存在しないのか』書評~新実在論は現実をどう変えるのか~

今回は、ボン大学のマルクス・ガブリエル教授によるベストセラー哲学書『なぜ世界は存在しないのか』を解説します。 『なぜ世界は存在しないのか』 マルクス・ガブリエル(清水一浩訳) 講談社選書メチエ 2018年初版発行 虚構と現実の区別を解体する 私が『…

【哲学】人間の意志は理性的であると同時に感性的である。

『知覚・言語・存在 メルロ=ポンティ哲学との対話』 円谷裕二 九州大学出版会 2014年発行 この本はフランスの哲学者メルロ=ポンティの思想を解説する学術書です。非常に難解な本で、第一章から第十一章までの内容は私にはほとんど理解できませんでした。です…

【インド哲学】『バガヴァッド・ギーター』をわかりやすく解説するよ!

『バガヴァッド・ギーター』 上村勝彦訳 岩波文庫 1992年初版発行 みなさんは『バガヴァッド・ギーター』を読んだことがありますか? 『バガヴァッド・ギーター』はヒンドゥー教の代表的な聖典ですが、日本ではあまりよく知られていない書物だと思います。 …

【社会学】『自由からの逃走』の要約

『自由からの逃走』 エーリッヒ・フロム(日高六郎訳) 東京創元社 1951年初版発行 社会学者の日高六郎先生が、6月7日に老衰でお亡くなりになりました。 日高先生の代表的な業績といえば、エーリッヒ・フロムの『自由からの逃走』の翻訳でしょう。 当ブログで…