かるあ学習帳

この学習帳は永遠に未完成です

2021-01-01から1年間の記事一覧

ペヤングやきそばと最後の挨拶

www.youtube.com フルヘッヘッヘッヘッヘッ!(挨拶) オッス!オラ管理人! 唐突ですが、今年のブログ記事は今回で最後にしようと思います。 次回の更新は、おそらく来年のお正月になるでしょう。 (ふーん) 今、何となく「ふーん」って声が聞こえた気がす…

ポケモン映画の歴史を語る~『ミュウツーの逆襲』から『ココ』まで~

自分のブログだから思い切ったことを言わせて下さい。ポケモンは「ヤマト」「ガンダム」「エヴァ」に続く「第四の社会現象」だと私は思っています。SF色の強い「ヤマト」「ガンダム」「エヴァ」とポケモンは作風が異なりますが、ポケモンというコンテンツは9…

『幻影の覇者ゾロアーク』批評~映像は映像を語る~

『幻影の覇者ゾロアーク』(以下『幻影の覇者』)は、ポケモン映画第13作品です。端的に言って、この映画は傑作だと思う。この作品は映画という映像メディアであり、尚且つ映像倫理について考えさせられる物語でもあります。『幻影の覇者』は、言わば「映像…

『ポケットモンスター ココ』批評~野生児は未来を目指す~

『ポケットモンスター ココ』(以下『ココ』)は、ポケモン映画第23作品です。この映画は「野生児と野生ポケモンの共存」という異色のシチュエーションで始まります。ですが、話が進むにつれて自然環境を破壊する悪役が現れ、従来のポケモン映画でも見たこと…

『ビクティニと白き英雄レシラム』批評~現実という大地を生きろ~

『ビクティニと白き英雄レシラム』(以下『白き英雄』)は、ポケモン映画第14作品です。この映画では「海」と「空」と「大地」に象徴的な意味が付与されていると思いました。なお、『ビクティニと白き英雄レシラム』は『ビクティニと黒き英雄ゼクロム』と同…

『ポケットモンスター みんなの物語』批評~2つのアンサー~

『ポケットモンスター みんなの物語』(以下『みんなの物語』)は、ポケモン映画第21作品です。『みんなの物語』では、フウラシティという街で6人の個性的な主役が活躍します。ラルゴ、リサ、トリト、カガチ、ヒスイ、そして相変わらずの主人公サトシ。この…

『破壊の繭とディアンシー』批評~関係性のダイナミズム~

『破壊の繭とディアンシー』(以下『破壊の繭』)は、ポケモン映画第17作品です。『破壊の繭』は、長らくポケモン映画の脚本を務めてきた園田英樹さん最後の長編ポケモン映画です。結論から先に言うと、この映画は非常に優秀な群像劇で、園田さんは最後に凄…

萩原朔太郎「ばくてりやの世界」解説

萩原朔太郎ってどんな人? 萩原朔太郎は日本の代表的な詩人です。朔太郎は前橋中学を卒業した後で熊本の五高、岡山の六高、慶応大学に入学しては退学を繰り返した経歴を持ちます。色々な事情で大日本農学校、京都大学、早稲田大学に入学するのに失敗したこと…

美少女ゲーム考察奮闘記~無限編~

前回『無限煉姦』の批評を書き終わったので、今回は今までの美少女ゲーム考察の統括を行います。今回振り返るのは『Maggot baits』『終ノ空』『夢幻廻廊』『無限煉姦』の4本です。 ・『Maggot baits』の考察 amaikahlua.hatenablog.com amaikahlua.hatenablo…

題名からは想像できないくらい真面目なゲーム『無限煉姦』批評。

今回は『無限煉姦~恥辱にまみれし不死姫の輪舞~』とかいうノベルゲームを批評する。おそらく皆さんの中には、『無限煉姦~恥辱にまみれし不死姫の輪舞~』というタイトルを見てドン引きした人が少なくないだろう。「こんなゲーム、どうせキモヲタクが性欲…

カミュ「シーシュポスの神話」のあらすじと解釈

フランスのノーベル賞作家カミュは、「シーシュポスの神話」という短い寓話を書きました。「シーシュポスの神話」は、人生が上手く行っていない人に読んで貰いたいお話です。上手く行かなくても、人は(たぶん)幸せになれます。 「シーシュポスの神話」(『…

『光輪の超魔神フーパ』批評~「お取り寄せ時代」への提言~

『光輪の超魔神フーパ』(以下『光輪の超魔神』)は、ポケモン映画第18作品です。この映画は、グラードンや黒いレックウザみたいな伝説のポケモンが大量に出現する「伝説祭り」で有名な映画です。正直、伝説のポケモンをいっぱい集めてお茶を濁してるだけの…

『ボルケニオンと機巧のマギアナ』批評~頑固オヤジの二元論~

『ボルケニオンと機巧のマギアナ』は、ポケモン映画第19作品です。この映画の見せ場は、空中要塞でのメガシンカしたポケモン軍団とのバトルでしょうか。ダイナミックな作画にワクワクしました。ですが、私はこの映画があまり好きではありません。なぜならこ…

『ポケットモンスター キミにきめた!』批評~連鎖する「特別」と「例外」~

『ポケットモンスター キミにきめた!』(以下『キミにきめた!』)は、ポケモン映画20周年記念作品である。この映画では主人公・サトシが「特別な人間」として描かれていると思うし、特別で例外的な出来事の連鎖がこの物語を支えていると思った。今回は「特…

『キュレムVS聖剣士ケルディオ』批評~ゲーム外の敗者~

ポケモン映画『キュレムVS聖剣士ケルディオ』(以下『ケルディオ』)を観て、私は大きな衝撃を受けました。 『ケルディオ』はポケモン映画15周年記念作品であり、小学館創業90周年記念企画です。ポケモン映画5周年記念作品『水の都の護神』、10周年記念作品…

逆転裁判シリーズの歴史を語る~『蘇る逆転』から『大逆転裁判2』まで~

今回は、逆転裁判シリーズの歴史を私の独断と偏見で語っていきたい。逆転裁判シリーズの魅力を客観的・中立的な語り口で紹介する記事は、既に他の方々が数多く書いている。だから私は逆転裁判シリーズの歴史を、あえて独断と偏見に満ちた語り口で書いてみた…

『レイトン教授VS逆転裁判』の感想とか考察とか

『レイトン教授VS逆転裁判』 (C)LEVEL-5, (C)CAPCOM 2012年11月29日発売 おすすめ度:★★★☆☆(ラストの超展開には無理があり過ぎる。ムリムリムリ) 推理と発想の祭典 『レイトン教授VS逆転裁判』は、レベルファイブとカプコンが共同開発したゲームです。文武…

『論理哲学論考』と『終ノ空』琴美END~有限のなかの無限とはなにか~

本稿では『終ノ空』琴美ENDの結末における「有限のなかの無限」について考察する。恥ずかしながら、私は琴美ENDのラストを十分に理解していない。しかし「有限のなかの無限」については語れる自信があるので、語ることにしよう。 終わりなき日常を生きろ 琴…

ニーチェと『終ノ空』琴美END~無限のなかの有限とはなにか~

1999年版『終ノ空』琴美ENDは、ニーチェ哲学と密接な関係を持っている。今回はニーチェを補助線にして『終ノ空』琴美ENDを解読しよう。キーワードは「プラトニズムの逆転」「パースペクティビズム」「永遠回帰」「運命愛」である。 プラトニズムの逆転とパー…

ゲーム版/小説版『沙耶の唄』の考察をアップデートしました(・∀・)

長大な考察記事を書き終わって放心状態のわたし オッス!!オラ管理人!!! 唐突ですが、私は今、クタクタに疲れています。 なぜかって? そりゃあお前、2年前の2月1日に書いたゲーム版/小説版『沙耶の唄』の考察記事を根源的大幅加筆修正したからだよ。 (…

不安とはなにか~ハイデガー・終ノ空remake・芥川龍之介~

私は最近、不安について考える事が多い。とりあえず考えがまとまったので、今回は不安について書いてみようと思う。私が参照するのはハイデガーの哲学、ノベルゲーム『終ノ空remake』、芥川龍之介の文学である。 「不安」と「怖れ」の違い ハイデガーは主著…

『結晶塔の帝王』考察~自己保存から現実に帰れ~

「自己犠牲」から「自己保存」へ ママ「サトシ!見てたわよ!なんて危ないことするの!」 カスミ「でも、サトシは、この世界を救ったんですよ?」 ママ「それがなんなの?あなたはまだ子供なんだから、無茶はダメ!世界を救う?命がけでする事?サトシがいな…

ポケモン映画と自己犠牲

「自己犠牲からの復活」という伝統 劇場版ポケットモンスターでは、「自己犠牲からの復活」というモチーフが繰り返し現れる。ポケモン映画第1作『ミュウツーの逆襲』では、ポケモンとコピーポケモン同士の痛々しい戦いを、主人公・サトシが自分を犠牲にして…

「親殺し物語」としての逆転裁判

やべぇ、『逆転裁判123』と『逆転検事2』は「親殺し物語」だと解釈できることに気付いてしまった。まず最初に、「親殺し」という物騒な言葉の定義を与えなければなるまい。「親殺し」というのは、父親や母親を物理的に殺害することである。それに加えて、父…

『大逆転裁判1&2』感想と考察~世界を変えた「冒険と覚悟」~

amaikahlua.hatenablog.com 私は前回、「自分は間違っていないのに世界が間違っているのならば、世界を変える必要がある」という議題について書いた。しかし、世界を変えるために自分の心を入れ替えなければならない場合はあるし、世界を変革しているうちに…

『大逆転裁判1&2』感想と考察~胚胎された「革命」について~

7月29日に、SWITCH/PS4/STEAM用ゲームソフト『大逆転裁判1&2』が発売される。『大逆転裁判1&2』はもともと3DS向けに開発されたソフトであり、私は既に3DSでプレイ済みだ。おそらく『大逆転裁判1&2』は、今回の移植を機に再評価されるだろう。良い機会なので…

『夢幻廻廊』考察第三段階~天国への弁証法的螺旋階段~

誠に勝手ながら、『夢幻廻廊』の考察を、今回でとりあえず中断することにした。色々世知辛い理由があるので、理由は聞かないでくれ。今回は、『夢幻廻廊』の時間観を考察する。『夢幻廻廊』の時間は平面的に見ると円環時間であり、立体的に見るとおそらく螺…

『夢幻廻廊』考察第二段階~運命とは隣人~

私が好きなゲームキャラに、『夢幻廻廊』の志乃がいる。志乃は仕事ができない人で、とても辛い過去を背負っているのだが、いつまでも仕事ができないままなのに幸せになることができた人である。 『夢幻廻廊』 シナリオ:伊藤ヒロ、他 原画:椎咲雛樹 (C)Blac…

『夢幻廻廊』考察第一段階~マゾヒズムと社会~

今回から、ゲーム・文学・哲学・社会学などについて言及しながら、マゾヒズムについて考察していく。マゾヒズムと言うと、鞭でしばかれたり踵で踏まれたりして喜ぶ変態性欲を想起して、嫌な顔をされるかもしれない。しかし、私が追求したいのは人間の心に宿…

大江健三郎『人生の親戚』感想とか解説とか

『人生の親戚』 大江健三郎 新潮文庫 1994年8月1日初版発行 悲しみ、それは人生の親戚。 この小説には『人生の親戚』という不思議な題名が付いていますが、人生の親戚とは一体何なのか。この小説では、悲しみとは「どのような境遇にある者にもつきまとう、あ…