かるあ学習帳

この学習帳は永遠に未完成です

2019-01-01から1年間の記事一覧

『ミュウツーの逆襲』と『社会的ひきこもり』~ニャースが得たものと失ったもの~

今回は前回に引き続き、1998年に公開された映画『ミュウツーの逆襲』を考察します。今回はニャースに注目して考察します。 『ミュウツーの逆襲』 監督:湯山邦彦 脚本:首藤剛志 (C)ピカチュウプロジェクト98 1998年7月18日公開 ニャースの諦観 『ミュウツー…

「3DSのスト4」レビュー~eスポーツに一石を投じる~

唐突ですが、今回はニンテンドー3DSのゲームソフト『スーパーストリートファイターIV 3D EDITION』をレビューします。なぜいきなりこんな昔のゲームをレビューするかというと、このゲームは私が初めて3DSでプレイしたゲームなので、思い入れを語りたくなった…

『青い空のカミュ』批評・感想・考察まとめ~青カミュ研究序説~

私は今年の2月から、美少女ゲーム『青い空のカミュ』と「不条理」をテーマにした記事をこのブログに書いてきました。今回は、その一連の記事のまとめです。ついでに読書案内も載せておきました。我ながらたくさん記事を書いたなと思いますが、私の実力不足の…

僕たちが寺田心を「不自然だ」と感じる理由。

皆さん、おはようございます!社会不適合者甘井カルアでございます!!! いきなりカミングアウトしますが、私の社会的地位や経済力はとても低いです。私はコミュニケーション能力もとても低いので、面接で上手くしゃべれなかったせいでいろんな仕事を何回も…

『青い空のカミュ』「銀河鉄道の夜」「よだかの星」批評~不条理の反転光学~

今回は、『青い空のカミュ』批評の最終回です。「私たちにとっては不条理で意味不明な出来事も、私たちよりも高次元な何かにとっては意味のある出来事なのかもしれない」というお話をさせていただきます。『青い空のカミュ』の作中で言及された「銀河鉄道の…

『青い空のカミュ』批評~「綺麗なもの」と「傷だらけなもの」は両立する~

今回は、『青い空のカミュ』製品版の結末を考察します。『青い空のカミュ』の考察は、おそらく次回で最後になると思います。皆さん、よければもう少しだけおつきあいくださいw 結論から先に言うと、「人の心は傷だらけになっても純粋を保つことができる」と…

カミュ『異邦人』の考察~最後の一文編~

今回は、ノーベル賞作家アルベール・カミュの代表作『異邦人』の結末を解説します。なお、ベルナール・パンゴーの仮説については、N大学のT.H先生にメールで教えていただきました。T先生、お忙しいところ教えて頂きありがとうございました。 『異邦人』 アル…

「よだかの星」と『青い空のカミュ』を読む~物語の必然性について~

今回は、『青い空のカミュ』のシナリオを読んで私が共感できなかった点を書いてみます。けっこう批判的なことを書いたので、返ってくる反響がちょっと怖いです(苦笑)。シナリオを自分なりにしっかりと読んで思いついたことなので、頭ごなしの批判にはなっ…

宮沢賢治「よだかの星」批評~鮮やかな逆転~

今回は、宮沢賢治の童話「よだかの星」を批評します。いやその、試しに「シーシュポスの神話」を再読した感想を書いてみたんですが、色々な事情で下書きをボツにしてしまいまして…。そのため「シーシュポスの神話」の感想の代わりに、『青い空のカミュ』の作…

『青い空のカミュ』感想~プレイ時間とか読み心地とかについて語る~

今回は、3月29日に発売された美少女ゲーム『青い空のカミュ』をプレイした感想をネタバレなしで書きます。これからこのゲームの購入を検討される方のために、購入の判断材料になりそうな情報を多めに書いてみようと思います。シナリオの詳しい考察は来週以降…

カミュ「不貞」批評~星空と不倫した女~

「不貞」(『転落・追放と王国』所収) アルベール・カミュ(窪田啓作訳) 新潮文庫 2003年初版発行 今回は、カミュのマイナーな短編小説「不貞」を批評します。この小説は一言で言うと、「人妻が星空と不倫する小説」ですw人妻が星空と不倫するとは、いった…

【考察】エロゲーの主人公にはなぜ「目」がないのか?

今回は、エロゲーの主人公にはなぜ「目」がないのかを考察しますw いや、目がないと言いきってしまうのはよくないかもしれませんね。 作品によっては、主人公にちゃんと目がある作品もありますからね。 それにしても、エロゲーの主人公は、エロくないゲーム…

『青い空のカミュ』体験版と『ペスト』を読む~他人を大切にし続けるのは難しい~

今回は、『青い空のカミュ』体験版とカミュの小説『ペスト』の関係を考察します。『青い空のカミュ』体験版と『ペスト』を未読の方にもお分かりいただけるように書いたつもりですので、何かの参考になれば幸いですw 『青い空のカミュ』体験版 シナリオ・原画…

『青い空のカミュ』体験版レビュー~世界は優しく無関心なのだろうか?~

今回は、3月29日に発売予定の18禁美少女ゲーム(芸術性が高くてエロ重視じゃない作品だったから、特にこの作品は個人的にエロゲーと呼びたくない)『青い空のカミュ』体験版のレビューをします。『青い空のカミュ』体験版とアルベール・カミュの小説の関係を…

「仮面ライダー握手会」のトラウマすぎる思い出。

唐突ですが、今回は5年くらいずっと私のトラウマになっていることについて話します… 私は昔「仮面ライダー握手会」で惨劇(笑)を経験し、精神的ダメージを食らいました。 私は5年くらい前に、某美術館で開かれた「仮面ライダーアート展」という展覧会に行き…

カミュ『異邦人』の考察~母への愛情編~

『異邦人』 アルベール・カミュ(窪田啓作訳) 新潮文庫 1954年初版発行 今回は、前回に引き続きカミュの小説『異邦人』の考察です。強烈な性格の持ち主である主人公・ムルソーが母親に対して抱いた愛情を考察してみます。 不可解な言動をする男 『異邦人』…

カミュ『異邦人』の考察~ムルソーの性格編~

『異邦人』 アルベール・カミュ(窪田啓作訳) 新潮文庫 1954年初版発行 私は最近、フランスのノーベル賞作家アルベール・カミュの小説を読んでいます。私はカミュの崇高な理念を理解するためにカミュの小説を読んでいる…のではなく、これから発売されるエロ…

ゲーム版/小説版『沙耶の唄』の考察

『沙耶の唄』 シナリオ:虚淵玄 原画:中央東口 (C)ニトロプラス 2003年12月26日発売 (この記事にはゲーム版/小説版『沙耶の唄』の重大なネタバレが含まれています)

【特撮】仮面ライダー電王の研究 #1~16話

私は東映特撮YouTube Officialで、仮面ライダー電王を毎週タダで観ています。電王は深く考えなくても普通に楽しめる作品ですが、特異点やタイムパラドックスなどの設定を理解するのが極めて難しいと思います。 そこで私は、作中で言及された設定を整理しなが…

【エロゲー】『いたずラブ』批評~私立さくらんぼ小学校論・後編~

今回私が批評する作品は、私立さくらんぼ小学校の『いたずラブ』である。私立さくらんぼ小学校のライター・苦魔鬼轟丸は、非常に作家性の強い書き手である。前回の「前編」と併せて、苦魔鬼轟丸の豊穣な作家性が少しでも皆様に伝われば幸いである。 『いたず…

【エロゲー】『少女と世界とお菓子の剣~Route of ICHIGO 1~』批評~私立さくらんぼ小学校論・前編~

今回は、私が今までにプレイしたエロゲーの中で個人的に一番面白かった作品である『少女と世界とお菓子の剣~Route of ICHIGO 1~』の批評を試みる。 『少女と世界とお菓子の剣~Route of ICHIGO 1~』 シナリオ:苦魔鬼轟丸 原画:みそおでん (C)私立さくら…

あけましておめでとうございます~読者ゼロ人の恐怖~

あけましておめでとうございます。 私の今年の抱負は、 「読者を獲得する」 ですw 私は昨年、このブログを毎月1回以上休まずに更新してまいりました。そして投稿した記事の内容も(今改めて読むと出来にムラがありますが)、どれも自分なりにがんばって書いた…